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UiPath Dicitonary変数の使い方

UiPathでは複数データを格納することができる変数がいくつかあります。

今回はDictionary(ディクショナリ、ハッシュテーブル)変数の使い方についてのご紹介します

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Dictionaryとは

Dictionary変数の使い方について説明する前に、Dictionaryとはどういう変数なのか説明します

C#、VB.netではハッシュテーブルと呼ばれていて、引数を使用して、複数の値を格納することができる変数の型です。


具体的に説明すると、DictonaryはDictonary("key")のようにインデックス番号の代わりにキーを用いて、値を指定することが出来ます。

それでは実際に作成しながら、Dictonaryのデータ操作について説明します。
まずは、UiPathのMain画面で新たにシーケンスを配置して、変数一覧でdictionaryという変数を作成します。

Dictionary変数の型を設定

Dictionaryは変数の型がデフォルトで表示されていないため、型の参照...
System.Collections.Generic.Dictionaryと入力して、表示されているDictionary<Tkey,TValue>を選択して、キー(Key)と値(Value)の型を選択します。

よく使用されている変数の型はキー(Key)と値(Value)どちらもStiring型です。
今回はどちらもString型を選択します。

Dictionary変数の初期化(既定値を設定)

Dictionary変数を使用する際に必ず初期化する必要があります。

初期化する構文
New Dictionary(of Keyの型, Valueの型)

Keyの型、Valueの型どちらもStringの場合
New Dictionary(of String, String)

既定値を設定する際は、New Dictionary(of 変数の型, 変数の型) From{{キー},{値}}と記述します。

今回はNew Dictionary(of String, String) From{{"key1", "value1"},{"key2", "value2"}}と設定します。

変数一覧でdictionaryを選択し、プロパティで「default」の右側にある...をクリックすると以下の画像のような「式エディター」が表示されるので、入力文字が多くなる場合はこちらを利用すると見やすいと思います。

Dictionary変数のデータ取り出し方

1つのデータ

Dictionaryで1つだけ値を取り出したいときは、dictionary("key")で取り出すことができます。
1行を書き込みを配置して実際に値を取り出し出力画面に表示してみます。

画像のようにdictionary.item("key1")と入力します。
既定値に{{"key1","value1"},{"key2", "value2"}}と設定しているので、“key1”と指定をすると“value1”と表示されるのが正しいです。

それでは実行してみます。

“value1”が表示されました。

“key2”と指定すると“value2”が表示されます。
1つのデータの取り出し方はこれで終了します。

複数データ

Dictionaryで複数のデータを取り出したいときも繰り返し(コレクションの各要素)を使用します。
まず、繰り返し(コレクションの各要素)を配置してください。

配置が完了したら、「コレクション」にdictionary.Keysと入力し、プロパティの「TypeArugment」をString型に変更します。

次に「本体」内に1行を書き込みを配置し、item + "," + dictionary(item)と入力してください。

それでは実行してみます。

このように「コレクション」にdictionary.Keysと入力しているためitemにはキーが格納されています。そのためdictionary(item)は1つのデータを取り出すときに入力したdictionary.item("key1")と同じことをしています。

キーを表示したいときはitem、値を表示したいときはdictionary(item)と入力します。
複数データの取り出し方はこれで終了します。

Dictionary変数のデータ追加、削除

Dictionaryはキーと値の追加は簡単にできますが、標準のパッケージではキーと値の両方を削除することができません。値のみを削除、または変更することは可能です。
キーと値の両方を削除したい場合は画面上部のパッケージを管理([Ctrl + P]) -> すべてのパッケージを選択して、検索欄にMicrosoft.Activities.Extensionsと入力し、表示されたパッケージをインストール、保存を行ってください。

データの追加

まずは、データを追加してみます。
先ほどの繰り返し(コレクションの各要素)の上に代入を配置します。
お気に入りにデフォルト設定では表示されています。

配置が完了したら、代入に追加したいキーを左辺に、追加したい値をを右辺に入力してください。
今回はdictionary("key3") = "value3"となるように入力します。

それでは実行してみます。

代入に設定した“key3”“value3”が表示されました。

また、先ほどインストールしたパッケージを使用したデータの追加も可能です。
データの追加にはAdd To Dictionaryを使用します。

配置した代入を削除し、アクティビティ検索欄に「Add To Dictionary」と入力するか
Microsoft -> Activities -> Extensions -> Statements -> Add To Dictionaryから配置してください。

配置すると、型の選択画面が表示されるので、「Tkey」、「TValue」どちらもStringを選択してOKを押してください。

配置が完了したら、Add To Dictionaryの各項目に以下の内容で設定してください。

項目設定内容
Dictionarydictionary
Key“key3”
Value“value3”

それでは実行してみます。

Add To Dictionaryに設定した”key3″と”value3″が表示されました。

データの削除

次はデータを削除してみます。
キーと値の両方を削除する場合は先ほどインストールしたパッケージを使用します。
データの削除にはRemove From Dictionaryを使用します。

配置したAdd To Dictionaryを削除し、アクティビティ検索欄に「Remove From Dictionary」と入力するか
Microsoft -> Activities -> Extensions -> Statements -> Remove From Dictionaryから配置してください。

こちらも配置すると、型の選択画面が表示されるので、「Tkey」、「TValue」どちらもStringを選択してOKを押してください。

配置が完了したら、Remove From Dictionaryの各項目に以下の内容で設定してください。

項目設定内容備考
Dictionarydictionary
Key“key1”
Result削除に成功したらTrue、失敗したらFalseが設定内容に入力した変数に格納されます。

それでは実行してみます。

Remove From Dictionaryに設定した”key1″が表示されなくなりました。

また、全て削除したい場合はClear Dictionaryを使用します。
先ほど配置したRemove From Dictionaryを削除し、アクティビティ検索欄に「Clear Dictionary」と入力するか
Microsoft -> Activities -> Extensions -> Statements -> Clear Dictionaryから配置してください。

こちらも配置すると、型の選択画面が表示されるので、「Tkey」、「TValue」どちらもStringを選択してOKを押してください。

配置が完了したら、「Dictionary」にdictionaryと入力します。

それでは実行してみます。

全て削除され、何も表示されなくなりました。
これでDictonary変数の使い方について終了します。

Dicitonary変数を使ってDataTableをExcelのように分かりやすく使う方法についてもご紹介しています。

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