フローチャートとシーケンスについて
今回はUipathのフローチャートとシーケンスについて説明します。
UiPathアカデミーでは以下のように説明がされています。
フローチャート
https://academy.uipath.com/
処理を複雑に繋げて実行する必要がある場合に最適です。
シーケンス
条件分岐を必要としない複数の処理を連続して行う場合に最適です。
実際にはどのように使い分けるのか以下のようなシナリオで説明します。
シナリオ
苗字と名前を入力して表示するという簡単なシナリオを作成します。
- 苗字を入力する
- 名前を入力する
- 苗字、名前が合っているか確認する
- 合っていれば苗字と名前を表示する、間違っていれば 1. に戻り繰り返す
フロー図にすると以下のようになります。

UiPathで実際に作成する
まず、UiPathを起動し、空のプロセスを選択し任意の名前を付けて作成します。


作成すると、以下の画面が表示されます。

赤枠の「メインワークフローを開く」をクリックします。
左側のアクティビティの検索欄に「フローチャート」と入力します。
表示された「フローチャート」アクティビティをダブルクリックするか、真ん中までドラッグします。
「フローチャート」アクティビティ右上のボタンをクリックするとフローチャート画面が表示されます。

次にフローチャート内に「シーケンス」アクティビティを配置します。
「シーケンス」アクティビティはデフォルト設定でアクティビティのお気に入りにありますが先ほどと同じように検索して表示しても良いです。

配置したらダブルクリックをしてシーケンス内で行う処理を設定します。
アクティビティの検索欄に「入力ダイアログ」と入力します。
表示された「入力ダイアログ」を2つ配置し、画像のように設定します。
必ず“”(ダブルクォーテーション)で囲ってください。囲わないとエラーになってしまいます。

次に入力内容を変数に格納する設定を行います。
入力ダイアログアクティビティを選択すると右側にプロパティが表示されます。
一番下にある出力欄をクリックし、Ctrl + Kを押して変数を作成します。
苗字入力の方ではfirst_name
、名前入力の方ではlast_name
を設定します。


次に入力内容を確認するためにメッセージボックスを配置します。
アクティビティの検索欄に「メッセージボックス」と入力します。
表示された「メッセージボックス」を配置し、以下の内容でプロパティを設定します。
項目 | 設定内容 | 備考 |
---|---|---|
キャプション | “入力内容確認” | メッセージボックスのウィンドウ名 |
テキスト | “苗字:” + first_name + vbCrLf + “名前:” + last_name + vbCrLf + “入力内容を確認してください。” | vbCrLfは改行コード |
ボタン | YesNo | はい、いいえのボタンを表示します。 |
出力 | check_flg |

設定が終了したら、変数一覧を開き変数のスコープを全て「シーケンス」から「フローチャート」に変更します。

このように連続して行う処理はシーケンスを使うのが最適です。
次はフローチャート画面に戻ります。上のパンくずリストから「フローチャート」をクリックします。

次に合っていれば入力内容を表示し、間違っていればもう一度入力するように条件分岐の設定をします。
アクティビティの検索欄に「フロー条件分岐」と「メッセージボックス」入力し、画像のように配置します。

フロー条件分岐のプロパティに「条件」という項目があるのでcheck_flg = "Yes"
と設定します。
メッセージボックスのプロパティには以下のように設定します。
項目 | 設定内容 | 備考 |
---|---|---|
キャプション | “入力内容” | メッセージボックスのウィンドウ名 |
テキスト | “苗字:” + first_name + vbCrLf + “名前:” + last_name | vbCrLfは改行コード |
ボタン | Ok | OKボタンのみ表示します |
出力 | 何も設定しなくて大丈夫です |
設定が出来たらフローチャートの線を引きます。

赤枠をクリックし、ドラッグすると線が引けるので以下の画像のように線を引いていきます。
間違えて繋げてしまった場合は、もう一度矢印を選択し繋げなおすか、一度矢印をクリックしDeleteキーを押せば削除できるので、もう一度矢印を引き直してください。

これでシナリオが完成しました。
このように条件分岐が入る場合はフローチャートを使うのが最適です。
今回のシナリオは簡単で処理も少ないためシーケンスのみでも作成可能ですがフローチャートを使う方が見た目もわかりやすいと思います。
それでは最後に実行してみましょう。




最後に
これでフローチャートとシーケンスについての説明は終了します。
次回は今回も少し使いましたが、条件分岐の処理について説明したいと思います。
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